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私の朝顔
小学生の頃。
学校で朝顔を育てていた。
はじめて自分で育てた花。
私は自分の朝顔が、大好きなピンク色なら良いな、と思っていたけれど、咲いたその花は紫だった。
けれども自分の育てた朝顔だから、愛着がわく。
私は紫の朝顔に毎日水やりをした。
夏休みには家まで両手で持って帰って、大切に育てた。
朝顔は、ツルが支柱に面白いほどにくるくる巻きついて、ぐんぐん育ち続けた。
そういえばあの朝顔は、どこまで育てたのかな。
そこの記憶は、残念ながらないんだっけ…
だけどあの朝顔の、鮮やかな紫はよく覚えている。
どういうわけか。
プラスチックのベージュの植木鉢や、そこに平仮名で黒のマジックで書かれた私の名前の文字も、よく覚えている。
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