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私は一つ、ため息をつき、携帯を閉じた。すぐに返信をしたくなかった。前回、買い物に行こうと誘われた時、待ち合わせ時間になっても誰もこなかった。一時間待っても、二時間待っても、連絡すらこなかった。
次の日、学校へ行くと、誘ってきた友人たちがおそろいのキーホルダーを持っていた。最初から私なんて誘っていなかったかのように、それを私に自慢してきた。
驚きはなかった。悲しみは少しあったが、我慢できた。ただ、自分の順番が回ってきたのだな、という諦めが大きかった。
いったいいつまで続くのだろう。だが私の順番が終わったらラジオとの付き合いはどうなってしまうのだろうか。
変わらずに続ける、という自信はなかった。もし、次のターゲットが決まればラジオとの関わりを立ち切ってしまいそうでならない。だから自分の番が終わるのが明日でないことを強く願った。せめてラジオがどんな曲を聴いているのか知りたかった。
〈明日もこの場所で待ってるから〉
「わかった。あっ、ノート、全部うまっちゃったね」
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