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まただ。
時計の針は約束の時間をだいぶ過ぎてる。ルーズなのはいつものことだが、もう我慢できない。寒くてかじかむ手を自分の息で温める。
あと5分しか待たないからなと、心の中で呟く。
会ったら言ってやるんだ、もういい加減にしろって。
時計の針が動き続ける。
あと5分。
もう5分。
彼女はきっと来る。
ごめんと笑って。
そしたら言ってやるんだ、心配しただろうって。
あと5分だけ待って、あの笑顔を見たら。
絶対言ってしまう。
大好きだって。
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