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ミカエルは牢屋の鍵を外し、デーモンの手錠を外した。
「随分と不用心だな。」
「何がです?」
「いや…。」
デーモンのことを信じているのか、それとも侮っているのか、あっさりと魔力を封じる手錠を外すミカエルに、すこし呆気に取られたような表情を浮かべるデーモン。
(思えば、悪魔の星では毎日が騙し合いの日々だった。友達や家族も例外ではなく…。)
「これから、私の秘密基地に行きます。誰にも知られていない秘密の場所…。」
「後をつけられないように気を付けないとな。」
「そうですね。」
そんなことを話している彼らだが、堂々と歩いて入口から外へ出る。
「そうだ。道中であなたのことを聞かせてくださいよ!まだ名前も聞いてないですし。」
笑顔で話しかけてくるミカエルにデーモンは動揺の表情を浮かべながらもふと湧いた疑問を問いかける。
「あぁ分かった。だが、俺も知りたいことがある。まず、一体これからどうするかだ!そしてどうすれば俺は天使になれるのか?この星でなれるのか?」
ミカエルは笑顔で答えた。
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