住み処

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「くそっ…。ぐだぐだ言っててもしょうがない。今何時だ?」 建宮はスマホを開き時間を確認する。 「さっきの書物で水着とやらを着ていた女だな。これ。」 「だぁぁー!勝手に人のスマホを覗くな!」 待ち受けを見られて赤面する建宮。 「7時か…。しゃあねぇ。電車で行くか。たぶん間に合うだろ。」 建宮はスマホをしまい、駅の方向を眺める。 「…。というわけで今度こそ、お別れだ。じゃあな。デーモン。ミカエル。」 「はい。本当にありがとうございました。建宮さんの幸せを心より願ってます。」 「太郎!困っている人間を見かけたら、すぐに俺へ教えろよ!」 (今オレめっちゃ困ってんだけどな…。あと、俺は太郎じゃない!)
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