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「それじゃあな!」
そう言い残し、建宮は駅に向けて走り去っていった…。
「行ってしまいましたね…。」
「そうだな…。」
元気のないデーモン。
「あれ?デーモンさん、ひょっとして建宮さんとのお別れが寂しいんですか?」
「べ、別にそんなことはないぞ!」
デーモンの慌てる姿を見て、思わず笑みを浮かべるミカエル。
「それより、俺は早く天使になりたいんだ。困っている人間を探しに行くぞ!」
「はーい!」
ミカエルは右手を上げて笑顔で返事をした。
「………。で、どこに行く?」
デーモン。早くもミカエル任せ。
ミカエルはデーモンをちらっと横目で見て、すぐに視線をある人物に向けた。
「あのぉ…。おじいさん?何か困っていることはありませんか。」
管理人のおじいさんは、ミカエルの問いかけに目をぱちくりさせながらも、優しい口調で答えた。
「そうだねぇ…。電球を替えなきゃならないんだけど、この歳になるとそんなことですら、大変でね…。」
「聞きましたか?デーモンさん。出番ですよ。善行になりますよ!」
「よし!任せろ!その電球とやらを粉々にぶち壊してやる!」
管理人さんピンチ!
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