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デーモンが、おやつ(プリン)を巡り管理人さんと熱い死闘を繰り広げている一方で…。
「建宮?」
「なんだよ!くそメタボ中年足臭たらこ唇。」
「えっ?」
「あっ…。」
「ご、ごめんなさい…。つい、心の声が…。」
「俺はたらこ唇じゃないぞ!」
(そこかよ!気にするの…。)
「えーい!もういい!建宮!材料の買い出しに行ってこい!」
「買い出しっすか。分かりました…。あっ、でもオレ車が…。」
「そこの軽トラ使え。」
広岡が指差した先には、汚ったないオンボロの軽トラが悲しげに停まっている。
誰にも乗られることもなく放置されること早3ヶ月…。若干コケも生えてきている…。
「えー…。この軽トラマニュアル車ですよ…。」
7年前に免許を取って以降、一度もマニュアル車に乗ったことがない建宮。
(もう乗れねぇよ。マニュアル車なんて…。)
「お前なぁ…普通免許持ってんだろ?だろだろ?」
(うるせぇな…。)
「怖いのか?のかのか?」
(腹立つなぁ…。)
「分かりましたよ…。行ってきます。」
「当然だ!で、買うものはここにメモしてあるからな……。17時には戻ってこいよ。」
「………。はい…。」
建宮はトボトボと軽トラに向かって歩いていく…。
(ミカエル…。軽トラをオートマに改造して!)
「労働の対価だ!そのプリンをよこせ!」
「絶対に渡さんぞ!これ以上ワシとプリンに近づいたら、跳び膝蹴りを見舞うぞ?」
「貴様!めちゃくちゃ元気ではないか!」
(建宮さん…。デーモンさんにプリンを買ってあげてください。お願いします!)
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