あと5分

2/2
前へ
/2ページ
次へ
「何で今日から5分なんだよ。 いつ決まったんだよ」 不満な表情や態度を微塵も隠そうともせずに、「面倒くせえなあ」と重そうに腰をゆっくりと上げた。 「向こうはもう来てるんだろうね? 俺ももう若くはないんだから、今更時間延長なんて言われても,正直納得できないところはあるんだよねえ」 そう言うと、「あーあ」と,あからさまに溜め息をついてみせた。 「ケツは決まってるんだろ? じゃあさあ、早めに片付けるとか、そういうのは有りなの?」 「いや、それはちょっと。制限時間ギリギリまで頑張るところがウケてるんですから、そこは合わせて貰わないと・・・・」 「ちっ」 俺は、更に不機嫌そうな顔をした。 「では、行きまーす」 大きな声が響いた。 俺は仕方なく、いつものポーズをとって叫んだ。 「シュワッチ」
/2ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加