第四章

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 目を覚ますと時計は七時を指していた。 「やばっ」  遅刻を覚悟して支度をする。 駅に着くといつも通りの電車がまだ来ていないことに安堵した。 少しなら朝ごはん食べても平気だったかな。 お腹を押さえてため息をつく。 電車に揺られ変わっていく景色を眺める。 電車を降りればいつも通りの人通り。 駅から出れば女子高生が集まるビルや高級なものが売っているビルが立ち並ぶ。 いつもの景色。 いつもの音。 安心できる日常があれば十分だった。 朝は何も心配する必要もない。 朝だけは気持ち良く迎えたかった。
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