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「それにしても、僕たち成仏できるんですかねぇ？」
加藤が言った。
「さあ、どうだろうな。っていうか今更だが俺はあんた以外の魂を見てないが、俺ら以外はみんな成仏しちまったのか？」
こんなこと加藤が知っているとは思わなかったが、聴けば答えが返ってくるという流れができてきていたのでとりあえず問いかける。
「それは私にもわかりません。でも私も榊さん以外の魂はみてないですね。ずっとここで話し込んでるのもあれですし、ちょっとあたり探してみます？」
榊は私に選択権を委ねてきたが、好奇人の色が見えるそれは「いきましょう」と誘っているようにしか思えなかった。
「そうだな、行ってみるか。」
俺はその案に乗った。自分がどうなりたいか未だ定まらぬまま。
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