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「はははっ…。それなら、よかったのかもしれんの…。まぁ、こんな小さな村じゃ…。そんなこともできんかったのじゃろう。…すぐにバレてしまった」
「まぁ、そうですよね…」
老婆は立ち上がり、古い地図らしきものをもってきた。
「そして、その場所に沢山の人が行った…。そして、また金を持ち帰ったのじゃ…。そして、村人の大人達は総出で向かった…」
「はははっ…。まさか、そのまま帰らなかったとか…」
「そうじゃ…」
「例えば、中で崩落事故があったとか…」
「それはない…。私達も、大人達の帰りがあまりにも遅く数人を集めてその場所に向かったのじゃ…。そこにはなにもなかった…。金も人間もなにも…。この場所じゃ…」
「はっ、はぁ…」
老婆はなぜか湖を指差した。
ボケてるわけじゃないよな…。この人…。
「ありゃ、ここじゃったかな…」
「……」
…次の聞き込みに行くか。
僕は立ち上がって玄関からでようとすると、老婆は呼び止めた。
「…まて。…一つだけ忠告しとくぞ。金が会ったら、決してその洞窟に入るな…。決してな…」
「はい…。覚えておきます…」
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