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いなくても全然寂しくない。反対に自分の時間が持てていいと思ってしまう。
だからといって琉生がいて、ジャマとか鬱陶しいとは感じないけど。
だからよけいに少し離れた方がいいのかなと思うんだ。
1日の仕事が終わり、少し物件を眺めてみようと決め、ひとつの不動産屋の前で足を止める。店のガラスに貼ってある物件を見て結構するなと思いながらも、2部屋は欲しいかなとかトイレとお風呂は別がいいとか思っていたら自動ドアが開いて声をかけられた。
「お客様、物件をお探しですか?」
「あ、いえ」
と言って断わるため声のした方へ顔を向けると、
「花凛?」
そこにいたのは高校の時の先輩で私の初カレでもある衛先輩だった。
とはいえ、つき合ったのは高校2年のたった半年だけー
別れてからは、一度も会ったことがなかったのに こんな所で会うなんて…
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