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一通り仲居さんから説明を聞いた後、再度コウが食事の確認をする。
夕食はやはりこの部屋に運んでくれるようだ。
朝食はバイキングで時間と場所を教えてもらった。
「よく考えつくよな。
ホント感心するわ。
食事は他の部屋でなんて頼むの、きっと亘くらいだろ。」
「だってさ、まさかの部屋食だって言うんだぜ。
アヤセと二人で顔つき合わせて食ったって、そんなのちっとも楽しくないじゃん。
だからダメ元で聞くだけ聞いてみようって。
そしたら驚きの大丈夫って返事が来るじゃん。 もうヤッリーって感じ?」
「オレに聞くな。
何がヤッリーだよ。
こっちは拒否ぐらいしろって感じだわ。」
「ねぇアーヤ。
マモとコウは昔っからこんな感じだった?」
「こんな感じって?」
「ん~~
なんて言うか…… 例えばコウが話すことに対してマモが素っ気ないっていうか─
軽くあしらうっていうか。
それにコウもこんなに軽い喋り方だったかなって思って。」
ここ数ヶ月4人でいることが多かったからか、よくマモとコウのこんなやり取りを耳にした。
だからコウが軽い話し方をすることや、マモのコウに対する言葉が素っ気ないのがもう通常になっていた。
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