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[小説家の性]
巨山「…良かったな。じゃあ、俺は帰るか。
早く彼女のところに行ってやれよ」
武満「ああ」
そして巨山は立ち上がり、部屋を出て行った。
その後武満はしばらくその場で止まっていたが、巨山が靴を履こうとしていた時に何かを思い出したように立ち上がり、玄関へ向かった。
ー
巨山「…どうした?」
武満「念の為言っとくけど、清花の事は、誰にも言うなよ」
巨山「解ってるよ」
そんな事しても、自分を貶めるだけだからな…。
巨山「…その代わり、『小説のネタ』にはするかもしれないけどな」
武満「うっ…」
まあ小説家に話した時点で、こうなるのは決まってたようなもんか…。
武満「それはいいけど、キャラとかは上手いとこ変えろよ」
巨山「狙わなくてもそうなる。
俺とお前じゃ、作風も女の好みも違うからな」
雄牙の作風だと、7~8割ノンフィクションの恋愛ものってところか…。
武満「まあ、それもそうか…」
巨山「じゃあ、今度こそ俺は帰るぞ」
武満「…さっきは、ありがとな」
巨山「…何の事だ?」
武満「とぼけるなよ。
よく考えたら、お前『清花の住所』知らないだろ(笑)」
巨山は俺の為に、敢えてあんな事を言ったんだよな…。
巨山「…いいって事よ(笑)」
俺も甘いな…。
そして、巨山は自宅のアパートへ帰って行ったー。
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