優しい世界の作り方

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まずは、救いを求める人を殺した。 『死』こそが最大の救済だから。 そこに彼らの意思は無い、ただ救済を執行しただけ。 次に人と人で殺し合いをさせた。 勝者には救いを与える(殺して上げる)と言って。 弱き者は殺される。強き者は救われる(殺される)。 平等ではないこの世界で等しく救いを与えた。 簡単な話だった。 優しくない世界に生まれた命は救ってあげればいいのだから。 何度でも殺して(救って)あげる。 世界が優しくなるまで。 一輪の黒薔薇が静かに咲いた。
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