♥14.契約魔法のせいで

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「や――あぁあっ……!」  悲鳴じみた嬌声が辺りへと響いて、開かれたままのリュシーの唇がはくはくと開閉する。  深く貫いたままのロイのそれを、うごめく襞が引き絞るように締め付ける。  危うく立っていられないほど下肢がわななき、背筋が小刻みに震えてしまう。口端からこぼれた唾液が、首筋へと伝い落ちていく。 「ぁ……あ……、っ……」  うわごとめいた声が漏れる。頭の芯がびりびりと痺れているようだ。ロイに掴まれたままの腕にもまるで力が入らず、今にも意識が飛んでしまいそうだった。   「は……ほんと、えろいな、お前……」  やはりリュシーが吐精することはなかった。  それでもちゃんと達したらしいのが分かって、ロイは楽しそうに隻眼を眇めた。舌なめずりするみたいに唇を舐めながら、弛緩したリュシーの腕から手を放す。  ……やっと終わったのだろうか。  ロイが出した感覚はなかったけれど、それでも満足してくれたなら幸いだ。  リュシーは霞む思考の片隅で、密やかにほっとする。  ――けれども、ロイはその細い身体を再び後ろから抱き締めると、今度は一方の手のひらでリュシーの下腹部を押さえつけてきた。そうしながら、またしても腰を密着させてくるのだ。 「ちょ、待……っ俺、い、()ったばっかだし……もう……っ」 「知ってるよ」 「ぃ……っあ、それに、ぁ、なに……苦し……っ」  リュシーの言葉も半ばに、ロイは接合部を擦りつけるようにして、根元の(きわ)までしっかりとくわえ込ませてくる。するとまた一段と苦しさが増した気がして、リュシーは堪えるように奥歯を噛み締めた。 「あぁ……根元? 俺ももう、()きそうだからな」  根元? ()きそうだから?  リュシーには意味がわからない。 「アンリにはなかっただろうけど……()にはあるんだよ」
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