♥14.契約魔法のせいで

18/18

986人が本棚に入れています
本棚に追加
/260ページ
「は……? ぁ、なに、が……っ」 「何って……」  ふ、とロイは息をつき、「これだよ」と誇示するみたいに腰を押し付けてくる。  言われてみれば確かに根元が太い。太いというか……丸い? 何か(こぶ)状の膨らみがある気がする。 「これがあるから、俺は出したらしばらくは抜けない」 「は……?! 何だよ、それ……っ。んなの、聞いてな……っ」 「まぁ、わざわざ言うほどのことでもねぇかなって」  自分からすれば当たり前のことだし。と、ロイは笑うような呼気を漏らした。  いや、それは言えよ……!  リュシーが思うのも当然だ。  そもそも出したらしばらく抜けないって何だよ! 冗談じゃない! 「まぁ、そんな何時間もかかるわけじゃねぇから、大丈夫だよ」 「だから、あんたの大丈夫はっ……」  当てにならない、と続く言葉を、首筋を食まれることで阻まれた。 「いいから、お前ももう一回くらい()こうぜ……?」  いこうぜって……そんな散歩にでもいくみたいに!  いろんな意味で唖然とするリュシーの素肌に、ロイの犬歯が触れる。髪に鼻先を埋めるようにして、生え際に舌を這わされ、何度も(うなじ)を甘噛みされた。 「ぃ……っあ、もう、無理……っ」 「無理じゃねぇ、って……」  ロイの手に指をかけても何の意味もなさない。  構わずロイの手は服の上から胸元をまさぐってくる。その一方で、胎内(なか)から穿たれ、外からも腹部を圧迫される。 「や……っそれ、やだっ……や、あ!」  間に位置する中のしこりが挟まれ、押し潰されるのが分かる。たちまち身体の奥に熱が灯り、透明な雫に濡れたリュシーのそれが、ひくんと震えて反り返る。――出せないのに。 「は、リュシー……っ」  名前を呼ぶ声が、吐息と共に肌を掠める。  リュシーを求める動きが早急になり、肌のぶつかる音がひときわ高くなった。 「あぁっ、ぁ、っ――!!」  一拍後、リュシーが再び上り詰めたのと同時に、身体の奥の奥へと熱い飛沫(ひまつ)が注ぎ込まれた。それが逆流しなかったのは、やはりロイのその〝特性〟あってのことなのだろう。  事実、ロイのそれは大きさや形だけでなく、吐き出したその量も半端なかった。
/260ページ

最初のコメントを投稿しよう!

986人が本棚に入れています
本棚に追加