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「いや・・・納得してない。別れない、って言ってる。でも、絶対納得させるから」
「ちゃんと別れてくださいね」
「ああ・・・キスしたい、けど駄目だよな」
「奈美さんときっちり別れてからです」
「真面目なところが葵そっくりだな、陽葵」
蓮くんが苦笑する。そして謝った。
「さっきはいきなり、押し倒してごめん。完全に酔ってた。ホントは、もっとちゃんと、告白してから・・・」
「いいですよ。生活にはドキドキも必要です。蓮くんの気持ちを聞けたからよかったです」
「いいかげん、敬語、やめない?」
「そだ、ね、蓮くん。今日は、とりあえず、それぞれの部屋で寝よ?」
蓮くんが少しだけ残念そうな顔をする。でも、一緒にいたら、私だってどうなっちゃうか分からない。
「わかった。陽葵、大好きだから、な」
「私も、大好き、蓮くん。じゃあ、ね」
後ろ髪を引かれながら、蓮くんのベッドルームを出る。蓮くんが私に一目惚れ。私と同じように。なんだか、どきどき、どきどき、してきた。これからどんな生活が待ってるのかな。
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