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奈美さんのもとに行っちゃうの?
「陽葵ちゃん、何にする?僕のおすすめはチーズ&トマト in ハンバーグだよ」
「じゃ、それにする」
「セットでいい?」
「うん」
セットのシーザーサラダを食べながら、
「ねぇ、奈美さんってどんな人?」
「う~ん、仕事では、リーダーシップを取るタイプ?でも、ぬけたところもあって・・・僕といるときは、ビックリするくらい甘えん坊だな」
愛しそうに、微笑みながら話す。あぁ、本当に好きなんだなぁ。私の入る隙間はない?
メインの、ハンバーグが来た。ジューシーで、とてもおいしい。
「陽葵ちゃんは、好きな人とかいないの?」
「ん~、特にいないかなぁ」
「そうなんだ・・・あ、明日は何限から?」
「月曜から、1限入ってます」
「じゃあ、早めに切り上げないとかな」
もっと、蓮くんと話がしたいのに・・・でも、まぁ、これからいくらでも話せるか。と、ここで、蓮くんのスマホが鳴る。
「あ、奈美。今から・・・えっと。夕食は食べたけど。いつものバーで、ね。OK、今すぐ行くよ!」
蓮くん・・・奈美さんのもとに行っちゃうのか。仕方ないよね、今日は引っ越しだったし。
「じゃあ、陽葵ちゃんは、先に寝てて。カギは持ってるから、大丈夫」
「はい・・・」
いそいそと駅の方に向かう蓮くんを切ない想いで見送る私だった。
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