私の彼は上司で10歳年上で転勤が決まりました

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それでも、誓くんは、ギリギリまで私のそばにいてくれた。 明日の月曜から着任なのに、今日の最終の新幹線で行くって決めて、引っ越しの荷物は不動産屋さんに受け取ってもらった。 だから、今夜、この後、初めて新しい部屋に入る。 荷ほどきも全然してない。 きっと、今夜、寝る布団も布団袋に入ったまま。 それでも、少しでも一緒にいたい私のために、ギリギリまで残ることを選んでくれた。 でも、やっぱり、離れたくないよ…… ホームで涙をこぼす私を、誓くんはその胸に抱き寄せて、ギュッとその腕に閉じ込める。 発車まで、あと5分…… このまま時間が止まってしまえばいいのに。 けれど、そんなことできるはずもなく、時計の針は1分、また1分と進んでいく。 「七星(ななせ)……  毎週は無理かもしれないけど、出来るだけ戻ってくるから」 誓くんの苦しそうな声が、頬を押し付けた胸から直接響いてくる。 「でも、明日は会えない」 今まで、仕事でも、プライベートでも、ずっと一緒だった。 毎日一緒だったのに、これからは、頑張っても、月に数回しか会えない。 私のわがままだっていうのは、分かってる。 誓くんのせいじゃないことも。 分かってるけど……
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