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「えっ? 本当にいいのか?」
「つけ麺とチャーハンのセットだぞ。それも大盛り? 値段張るぞ? 本当にいいのか?」
「いいんだよ。大丈夫だ……」
「本当は俺の方が奢らなきゃならないのにさ、何か悪いな……」
「いいって、お前がトイレ休憩なんて言わなければ俺は今頃死んでたわ。おしっこを我慢してたんだよ俺。助かったよあのタイミングでのトイレ休憩は」
「ああ、あれね……」
「あれは、あのままいくと賛成派の方が有利に見えてから1度休憩を取って賛成派の何人かに声を掛けたんだ。賛成派に入れてくれたら何か奢ってあげるって言ってね」
正々堂々でも公平性もなかった。単純に自分が票を集めるために取った休憩だった。
さすが、同期の中で1番頭が切れる男だ。
ただ、坂本があの提案をしなければ、多数決を取って結果が出て会議が終わるのに5分以上はかかっていた。あと5分……
あと5分は絶対にヤバかった……
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