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▶︎ 異世界転生装置
施設の人達に「いってきます」と挨拶をすると「お兄ちゃん、いってらっしゃい!」と洗濯物を運んでいた年少組から明るい声が聞こえる
弟達に軽く手を振り、学校に向かう
高校に通い始めて1年と少し、いつも通りの朝だったはずなのに・・・
まだ続くと思っていた人生は1台の信号無視のトラックによりあっけなく幕を閉じようとしていた
凄い速度で近づいてくるトラックの車体が視線のほとんどを遮った時
微かに思い出したのはこの世界での家族だった施設のみんなや恋人の顔だった
視界が回り、止まった時には空を向いていた
身体中に痛みが駆け巡ったかと思えば直ぐに感覚が無くなる
痛みは引いても身体は動かず
血とともに身体から熱も流れていく
冷たくなった体にはもう魂は無く
俺の魂は元の世界へ還っていった。。。
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