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  「リク、ソラ、何してんの」 「「きれいに半分こできない〜〜!」」  (一応)兄であるリクの手にはソーダ味のアイスキャンディ。棒が二つ刺さっていて『二等分』する事が前提であろうこの商品を俺は自分で買った事がない。一人っ子とはガリガリ君ソーダを独り占め出来る身の上なのだ。 「ばーか、そーゆーのは先に袋の上から割って」 「「もう手遅れ!」」 「ん〜〜じゃあ」  リクの手を取って『半分こ予定』にくっついてしまった斧状の部分を歯先でシャクっと折り取り、そのままソラへ向ける。 「はよふえ(早よ食え)」 「!」  ソラは背伸びして俺の口からアイスキャンディを口の中へお迎えし、嬉しそうに頬張った。そして頭が痛い〜〜ってしかめっ面をした。 「それアイスクリーム頭痛って言うんだって」 「ん〜〜〜〜っ!」  だけどそれを見ていたリクは盛大に拗ねた。分けっこしたアイスの分量が同じでも、ソラだけが俺から口移しで食べた事が気に入らなかったらしい。  双子は何事も平等に扱わねばならないと学んだ10才の夏だった訳だが。
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