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「引っ越しまで一週間交代で泊まり込むだあ?」
「「うん!」」
週明けの出勤に向け帰り仕度も万全のてっちゃんだが、あっちには元カレがいる。てっちゃんが何をどう言おうとも、ほかの男など一切信用出来ない。
「アホか仕事しろ仕事」
「オトンもオカンも一人残るなら別にいいって」
「でも……だって……」
困り顔のてっちゃんは可愛い。町内一の美少年だったてっちゃんが順調にイケメンに育ってくれたのは心の底から喜ばしい。が、それ故にこっちに戻るまで一人にするなんてとてもとても出来ない。
正直てっちゃんがここまでエロく、しかも流されやすいのには驚いた。俺らには非常に幸運ではあったが危険極まりない。うっかり元カレ始めほかの男に言い寄られ、うっかり流されでもしたら俺らは揃って死んでしまう。
「信用出来ないってか」
「てっちゃんの事は信用してても攫われないとは言い切れない」
「誰が攫われるかっ」
困り顔がどんどん赤くなって、口で言うほど嫌がってないのが透けて見えるぞ。これがてっちゃんの可愛さだ。もうひと押しだ。
「家事するから」
「邪魔しないように大人しくしてるから」
「「てっちゃんと離れんの寂しい……」」
左右から擦り寄るともうフニャフニャになる。この流されやすさがチャームポイントでありウィークポイントなのはここ数日でよーく解った。これで断られた場合には『押してもダメなら引いてみな』作戦を用意していたが、たぶん大丈夫だ。腰が引けてる。感じやすいなー。
「てっちゃんも夜に一人は寂しいでしょ?」
「ウン………♡」
チョロい。チョロ過ぎるよてっちゃん。だから心配なんだよ。
兎にも角にも、やっと手に入れたてっちゃんの貞操は二人で守り抜くのだ。
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