未来の夏。

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 そんなことで悩んでも仕方がない、私は体を起こして登校の準備をしながらメッセージアプリを開いた。そこの中で、今日の放課後にカラオケに行く約束をしている子たちのグループのチャットを開いて、断りの連絡を入れる。  次にクラスのグループの方に行って、彼のアカウントを探した。探している途中にも「なんで来れないの〜?」なんて連絡が来たが、今は無視をする。  見つけた彼のアカウントを追加して、個人でメッセージを送る。 「終業式が終わったあと、山に行きませんか?」 『いいよ』  そんなに間を開けることなく来た返事に、私は頬を緩ませながら着替え始める。タンスの奥のほうにしまっていた水着を、取り出して着替える。その上に制服を着る。いつもと違う体の締め付けに、変に胸がドキドキした。  着替えてリビングに行き、お母さんに挨拶をする。用意してくれてた朝ごはんを食べながら、スマホをいじる。  私が来ない理由を知りたがる友達に、「山に行くから」と簡潔に返信した。すると納得できなかったのか「なんで?」攻撃にさらに見舞われてしまった。面倒くさくなった私は「細かいことは学校で説明する」と逃げた。  そうしていると朝ごはんも食べ終わり、今度は歯磨きと洗顔の時間になる。
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