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その間に一応、彼に「川遊びしたいから、準備しといてね」と連絡をしておいた。
私は早る気持ちそのままに、身支度をいつもより早く終わらせて山に出かける準備を始める。
やっぱり日焼け止めは必須、フェイスタオルとバスタオルも必要。足を拭く用のタオルも持っておいた方が良いかな。山は虫がいっぱいいるから、虫除けスプレーも必要だし、レジャーシートも要るかな? まるで遠足の準備をする子供みたいに、ワクワクする。
授業もなくてすっからかんだった鞄は、いつの間にかパンパンになっていた。この中には、夢と希望が詰まってる。このときの私の顔はキラキラと輝いていたことだろう。
そうしている間に、いつも出ている時間になってしまった。私がバタバタと音を立てながら玄関に行くと、お母さんが「うるさい!」とリビングから顔を出してきた。
丁度いいとお母さんに「そうえば、今日山に行くことにしたから帰りが遅くなる!」と言い逃げして家から出た。後ろから「急すぎるでしょ!?」とか言う声が聞こえたが、無視だ。
終業式が終わったら、山に行って川遊びするんだ。あの時みたいに。
ーーああ、夏が始まる。
私は夏の到来に胸を弾ませた。
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