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「広いし、大人数でも泊まれそうだな。合宿みたいで楽しそう。」
「だね。たくさんで来ても楽しいと思う。でも…ここに来るときはいつも一人だよ。一人になりたくて来るんだ。」
俺から顔を逸らすと物憂げな横顔を見せる。
「贅沢なんだけどね。こんな広い部屋に一人って。でもゆったりできてすごくくつろげるんだ。ねえ、コウタ。」
カウンターの向こうから俺にワインボトルを掲げて見せた。
「もう車乗らないよね?ちょっと早いけどどう?…あ。これからロケハンするんだっけ?」
「うん。ここ来る前に海岸のほうには行ってきた。ここもいろいろ使えそうだな。テラスもいいし…このリビングでも撮れそう。」
立ち上がり窓辺に歩み寄る。部屋の中をぐるりと見渡し、想像でスアンをあちこちに立たせてみる。
カズはワインボトルとグラスをテーブルに置くと俺の前を横切り奥に並んだ2つのドアを開けた。
「ベッドルームも2つあるよ。それぞれ雰囲気違ってどっちも素敵。ここも使おうよ。スアンを裸にして淫らなポーズさせたり、ね!」
そう冗談を言いながらカズはベッドに飛び乗った。
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