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どこかで会ったことありますか?
「ダイスケ、頼む。明日の合コンに参加してくれ!」
「おいおい・・・この前やったばかりだろ?」
「そうだけどさ・・・急にそういう話になって・・・」
幼なじみのマサが罰の悪そうな顔をして俺に請願する。拝み倒されると俺も弱い。
「毎度毎度、俺を誘うな。俺だって暇じゃないぜ」
「暇だなんて思ってないぜ。」
マサの泣きそうな顔を見て、俺は深くため息をついた。
「分かったよ、参加すれば良いんだろ?」
「ありがとうよ、助かるぜ。ダイスケが来るなら参加するって女の子も多いんだよ。」
「マサ・・・また俺の写真を勝手に見せただろ?」
「悪い悪い・・・女の子集めるのにダイスケの顔は便利なんだよ。」
いつもマサはそう言ってはぐらかす。友人なら俺の立場も考えてほしいものだ。
「それに悪いと思っているから、ダイスケを呼ぶ時はレベルの高い女の子を集めているんだぞ。」
「容姿なんてどうでも良いよ。」
「毎回聞くけどさ、それ本当かよ?ダイスケってB専なの?」
「そういう訳じゃない。分かっているだろ?」
「まあ付き合い長いからな。」
マサはため息をついて言葉を続ける。
「ダイスケの気持ちも分かるけど、仕方ないと思うぜ?諦めろよ?」
「『どこかで会ったことありますか?』と毎度聞かれる気持ちはマサにも理解できないと思うぜ・・・」
「やれやれ・・・オレとしては女の子を集めるのに便利なダイスケみたいな奴は都合が良いけどさ。」
「おい!」
「じゃあ今回も秘密にしておけば良いんだな?」
「ああ。」
「分かったよ・・・毎度思うけど、本当にもったいないな・・・」
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