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「せ…いや…守さん…だって…な、名前で呼んでくれないじゃないですか」
この反応には流石の相川も少し驚き、目を見開いた。仕返しのつもりだろうが相川にはその仕返しが可愛らしくしか映らなかった。
「…雄輝」
わざと耳元に息が掛かるように、口を寄せ囁くように彼の名を呼ぶ。水野はもう隠しようのない茹でダコのように真っ赤な顔になっている。
「ほら、これでどうだ?それとももっと恋人らしいこと、したいか?」
相川の目が意地悪く細められ輝く。
「わ、わかりましたっわかりましたからっ」
「冗談だよ」
水野の反応を見て満更でもない相川はそっと離れてふっ短くと笑う。
「と、とても心臓に悪いと思うので、この話はここまでですっ。」
「はいはい、わかったよ」
「とりあえず…夕飯にしませんか?俺何か作ります」
「あー。キッチン借りていいなら、俺が作るぞ。」
「えぇ!?先生料理できるんですか!」
「俺一人暮らしだから多少は…な。美味いかは知らんが」
「いいんですか!?お願いしても」
「怪我人だしな、じっとしてろよ。あるもん見て適当に作るけどいいか?」
「はいっ」
「じゃあキッチン借りるな。もし風呂入ってないなら先入ってこいよ。」
「すいません、そうさせていただきます」
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