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ただのプレゼントにピンチ襲来!?
それから三日後、俺は男からもらった住所を頼りにしながらにのんびりと
歩いていた。「しかしずーいぶんと近いなぁー」と独り言をつぶやいた。
運送会社を繁華街の西側とすれば、住所は真ん中を指しているのである。
(わざわざそんな大金を払わなくてもよかったんじゃないか?)
一つの疑問が頭をよぎったが「今は仕事中だろ!!」そう叫んでふりはらった。
そしてしばらく歩いて橋に差し掛かるといきなり「ドン!」
という音とともに銃弾が俺の頬をかすった。「は?」
とたんににじみ出てくる血。俺の体は反射的に後ろを振り返っていた。
すると見えたのは複数の拳銃を構えた男たち。
(ヤバい)
この三文字が頭に思い浮かぶ前に、俺は猛獣に追いかけられている
獲物みたいに後ろを振り返らず逃げ出していた。
「待て!!」やくざ風の低い声で叫びながら追いかけてくる男たち。
追いかけられながら俺は昔破門にされた組で体得した習慣が目覚めていた。
「思い出したくもなかったのによ」
俺はそう呟きながら感覚的に相手のデータを探り始めた。
(最初に俺を仕留められなかったことから下っ端だな)
そう考え俺は近くの角で止まった。すると案の定一人を倒すと、
ドミノみたいに簡単に三人とも気絶させることができた。
三人を交互に見つめながら俺は頭をひねった。
(なぜこいつらは俺を狙ったんだろう。
見たところ破門された組の関係じゃなさそうだし)
そう、もし俺を暗殺するつもりだったのなら
こんな下っ端なんか送らないはずだ。
そうして考えながら目的地に向かっている途中、
長く使ってない電球が光ったように俺はいきなりひらめいた。
怪しい依頼人、謎の大金、近いのにわざわざ会社に来る怪しさ、やくざ風の男、一見普通さそうなプレゼント...
「まさか...」そう呟いて俺は恐る恐るプレゼントを開けた。
「..........!!」
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