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そんな私を見かねたのか、高二のときの担任教師から、図書館に行ってみるといいと声をかけられた。
大学案内もあるし、進路選択のヒントになる本もたくさんあるから、と。
私の高校の図書館は、地域住民にも開放していて、公立高校の図書館にしては大きいほうだった。
高校には図書室ではなく図書館があるものだと思っていたけど、実はそうではなかったらしい。
大学受験コーナーに設けられた資料を一冊読んでみると、余りにも膨大な情報量にめまいがした。
こんなにたくさんある中からどうやって絞り込むのか。
高校受験のときも近くてそれなりの偏差値だから、という理由だけで志望校を決めてしまった私には、難しすぎる選択だった。
結局パラパラとページをめくるだけで終わってしまった一冊目の裏表紙を見つめていたら、たまたま通りかかった司書の人に声をかけられた。
進路選択で悩んでいると話すと、その人は、待ってましたと言わんばかりの表情でこう言った。
「それなら、オススメの大学があるよ」
この一言から、私の人生は変わったんだと思う。
図書館には、本だけじゃなく、素敵な出会いがたくさんあるんだ。
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