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「あ、ここなんてどう?」
「おー、いいねぇ。じゃあ決まり!」
「いつも即決してくれるのはありがたいけど、まりってば、本当はお腹に入れば何でもいいって思ってない?」
「何を! そんな、人をただの食いしん坊みたいに言うな!」
二人の掛け合いをよそに、私は店内に入って空席を確認する。
お昼時なのでやや混雑はしていたけど、幸いテーブル席が一つ空いていた。
店内の装飾と遠くに流れる音楽に好感を持った恵と、すぐさまメニューにかぶりつく麻里の対比もいつも通り。
「わ! 『ふわふわたまごのオムライス』だって! これ絶対に美味しいよ! たまごがひらがなだもん!」
「うん、いいね。じゃあそれにしよう」
私が麻里に同意すると、麻里は即座に店員さんを呼んで注文を始めた。
恵は特に何も言わないけど、この無言の同意もいつも通りだ。
その後は料理が来るまでの待ち時間と、食べている最中と、その後の食休みのひとときと、ひたすらおしゃべりをした。
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