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圧巻だった。 紺碧の夜空一面に星より大きく、けれど優しい光が無数に瞬いていた。 「まあ、素敵!携帯で撮れるかしら。」 と母さんもはしゃいでいる。 近くを飛んでいた蛍を捕まえようと手を伸ばすと「良平くん」と聞き覚えのある声が僕を呼んだ。 暗闇の中、目を凝らすと美波が駆け寄って来た。 「あらぁ、松濱さんじゃない!こんばんは」 続いて美波の母親もやって来る。 弟の壮真も一緒だ。
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