241人が本棚に入れています
本棚に追加
少し前まで沢山いる教師の一人でしかなかった。
どうしてだろう……自分でもよく分からないのに
例の記憶が飛んで以来、三塚先生の動向を気にする私がいる。
興味本位。
要はソレ。
それでも、こんなに人に興味持ったのが
初めてには変わりなくて。
つい目で追ってしまう。
授業中の真面目な顔。
生徒に囲まれてる時の穏やかな顔。
そして―――――
火の無いところに煙は立たないと言う通り
こうやって三塚先生の行動を観察する度、
事あるごとに他の教師以外の生徒からも
頻回に告白を受けている現場に出くわす程、
先生の人気は物凄かった。
“人気が高くモテまくり”
噂は本当だった。
先生は一方的に告られるだけで
相手に声を掛けたりする事はおろか
自分から誘うなんてこと私が知る限り一度も無い。
だから、それまで見えてなかった三塚先生の
色々な部分を知るようになった。
何度か告白場面に遭遇するうちに分かった
もう一つの先生の顔。
それは同時にあの日の出来事が現実だったと
知ることになった。
最初のコメントを投稿しよう!