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読んでもらった子供が泣きだすような 恐ろしい透明の絵本を閉じた先生は 薄っすら笑っていた。 なんの…………はな……し? ……待って。 これってもしかして…… そう考えるだけで怖くって ガタガタ震えてる足を宥め様と必死だった。 でも先生には絶対気が付かれちゃいけないことで だってそれは……物語を肯定させてしまうから。 「面白い話だろ」 なんで笑って話せるの? こんな恐ろしいことを。 どういう気持ちで先生は私を見てる? 目の前で笑いながら話すこの人に 私はいま何を言えば正解? 肯定? 否定? それとも……? 分からない。 分かるわけがない。 言葉が……言葉がどうしても見つからない。 先生が誰にもやさしいのは無関心だから? 先生が女の人に残酷なのは母親に見立てた復讐? 誰でもに話せる話じゃない。 何故いま此処で私に話したの? ――――これ以上近づくなって事? それすら……分からない。 「俺は感情自体ないんだよ」 そう言ってもう一度笑った先生を ただ……見てるしかなかった。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ コメ等々ありがとうございます。 ※スター、コメ等の反応は作者にとって非常に嬉しく 有難いものでダイレクトにモチベにも繋がる故、 全てきちんと目を通しております。 ただ……心苦しいのですが基本イラ以外でのコメ返しは 極力しないでおこうと思っております。 理由は内容に関わるからです。 他の作品を一切読んだことがないので 他の方がどのようにされているか存じませんが、 どうぞ、ご理解のほど宜しく申し上げます。 コメ等々歓迎しています。 ……要は心の中ではニヤニヤしてるということを 言いたかっただけです、誤解無きよう。 ここまで読んで頂き有難うございます。
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