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「幸せにするとか言って口ばっかりだな。
不安にさせて悪かった」
そう言って私を抱きしめてくれた。
「ううん……」
全部言って。
私にだけは弱音を口にして欲しい。
こうやって本当の先生を見れるのは
私だけの特権だから。
「生んでいいの?」
「ああ……二人で育てよう」
「ありがとう!!先生」
先生の腕に力が入った。
「お前と出会えて良かった。
雨音…………本当に」
!!!!!
「私も、私も同じ……
先生だから好きになったの。
大好きっ!先生!!」
先生の希望で籍は”月島”の戸籍に入って
三塚醒改め月島醒となった。
過去を捨てる為にそうしたかったのか、
”月島家”の家族に求めるものがあったのか、
先生しか分からない。
「何時か……会いに行くかもしれない」
「え!?それって先生の両親に?」
「思っているだけだ。
行くかどうかは分からない、
一生会わないかもしれない」
許すわけではないから、と。
それはこの先も変わらないと言った上で、
先生は自分の親にいつか会いに行くと
初めて口にした。
「うんうん!行けたらで良いと思う」
「……」
「無理はしないでね」
「……他人事みたいに言うな。
そん時はお前も一緒だ」
「え?私も一緒に良いの?」
「嫁を貰ったこと報告して
昔はアンタの所為で散々だったが、
今は幸せだ、ザマーミロって言うつもりだ」
「!!」
内容はちょっとアレだけど……
いま“嫁”って”幸せ”って言った!?
ね?聞き違いじゃないよ、ね??
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