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現実その4(海羽目線)
この前と同じように、家に帰ってシャワーを浴びる。
また私の体には、透羽さんのいう俺のものだという印が体中に残っていた。
透羽さんに抱かれた感触がまだ体の奥に残っている。
耳元でささやく声、優しく私の名前を呼ぶ声、色気のある吐息、
私を抱きしめてくれた腕、すべて体に感じている。
また会えた喜びはあった。でもそれはまたシンデレラの時。
ふと鏡をみると、首元にネックレスがあった。
「返すの忘れちゃった。ピアスはおいてきたのに・・・」
でも外そうとは思えなかった。
もし、シンデレラじゃない私がこのネックレスをしていたら
透羽さんは私に気が付くのだろうか?
私を好きになってくれるのだろうか?
もしもまた私を探してくれるかもしれないなら、このネックレスを
していたいと思った。
キスマークは時間が経てば消えてしまうけど、ネックレスはずっと
私のもとにあってくれるから・・・。
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