再開その2(海羽目線)

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再開その2(海羽目線)

透羽さんは私を抱きしめた後、手を取り副社長室へ連れて行った。 なぜ副社長室に入れるの??と思い 「透羽さん?ここ副社長室ですよ」 「そう。俺の部屋」 「え?」 「俺はここの副社長もしている。社長は俺の親友だ。 海羽はなぜここにいる?」 そんな偶然ってあるんだろうか?5年もこの会社にいたのに 遭遇したこともなかったし・・・。 「なんで2度も俺の前からいなくなったんだ」 「いなくなるなら、なぜ俺に抱かれた?」 そう思うのは当然の事。 「・・・透羽さんは私の見た目が好きだと言ってました。 2回とも私はメイクアップしていつもと違う自分でした。 自分でも分かっています。今だって1点もののネックレスだったから 分かったんですよね?地味でつまらない女なんです。私は。 透羽さんの隣にはふさわしくないんです。」 おかしいことを言っているのかな?私・・・。 ネックレスがどこにでもあるものだったら私って分からなかったんじゃ ないんだろうか。 今ならまだもとに戻れるから、 「ネックレスもお返しします。」 「なぜ?」 「なぜって。私は、透羽さんにはふさわしくないから。」 と私は首からネックレスを外して、テーブルに置いて部屋をでようとしら 透羽さんは私の手を掴んだ。 「離してください」 私は透羽さんをの腕を振り払おうとした。 「俺の前からもういなくなるな。本当の海羽ってなんだ。 海羽は海羽だろ?どちらの海羽も俺にとっては海羽だ」 そんなことはない! 「俺にふさわしいってなんなんだ。それは俺が決めることで 海羽や周囲が決めることじゃないだろ」 それはそうかもしれないけど、隣にいられる自信がない。 「俺は、1度目も2度目も海羽がいなくなってどうにかなりそうだった。 こんな気持ちは初めてなんだ。自分でも驚いている。」 私も淋しかったけど・・・。 「もう1度いう。俺と恋愛をはじめてみないか?」 2回も逃げた私にまだこんな事をいってくれるの? とまどっている私を透羽さんは抱きしめてくれて私の肩に顎をのせた。 「今すぐにとは言わない。でももう絶対に離さない」 と透羽さんに言われて私は透羽さんの背中に手を回した。 「私も、透羽さんに会えなくて淋しかったです。 こんな私でよかったら、恋愛してください。」 こんなに私に気持ちを伝えてくれて、私も一緒にいたいと思っていた。 だから私は透羽さんの背中に回した手に力を入れた。 「海羽。覚悟しとけよ。俺もどんなになるか分からない こんな気持ちで恋愛することは今までになかったからな」 どんな恋愛になるかは全然分からないけど、私は透羽さんと 恋愛を始めることにした。
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