始まりその3(海羽&透羽)

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始まりその3(海羽&透羽)

透羽さんのマンションに戻ると、お酒を冷蔵庫に入れて バスルームへ向かった。 「風呂の準備している間に、食っとくか。」 とさっき幸太郎さんが持たせてくれた紙袋をあける。 「キッチンから適当に皿とグラス持ってきてくれるか?」 「はい!」 「飲み物はシャンパンでいいか?」 「いいですよ。」 と答えながら私は、お皿とグラスをリビングに運んで お皿におつまみをのせる。透羽さんはグラスにシャンパンを注いで くれた。 「おいしい」 「幸太郎の飯は最高なんだ。だから毎日通っている。」 「料理はしないんですか?」 「できないわけじゃいが、1人分作るのは面倒だ。」 確かにそうかもしれない。 「私は料理苦手なので、今度私に何か教えてください」 「分かった。」 しばらくたったところで、お風呂が沸いたメロディーが鳴る。 「俺は少し仕事が残ってるから先に入ってていいよ」 「仕事ですか?」 私を待ってたから? 「変な事を考えいるな?海羽のせいじゃない。仕事の相手が海外にいる から向こうの時間に合わせているだけだ」 よかったあ。 「じゃあお先に失礼しますね。」 と私はバスルームへ向かった。透羽さんと再会して2日目。こんなに 幸せでいいのかな・・・。家に帰りたくなくなちゃうなあと思いながら 湯船につかる。仕事の邪魔をしないように静かにバスルームから出て テーブルにあった、お皿とグラスを洗う。 荷物を取りにベットルームに行くと、ベットの上でパソコンに向かって 何かを離している透羽さんがいた。 私に気が付くと、ベットにきていいよと手招きしてくれたので 私は、端っこに移動する。 ベットに横になると、急に眠気に襲われてきた・・・・ 眠っちゃダメなんだと思うけど・・・・・・・・・・。 ******************************************** 海羽とまた一緒にこの部屋に戻ってこれた。幸せだ。 風呂の準備ができたが、残念ながら仕事があるから一緒には入れない。 仕事があるからというと、海羽の顔が曇る。きっと私のせいだとか 思っているに違いない。 海羽のせいじゃないことを伝えるとほっとした顔をした。 海羽を風呂にいかせて、ベットルームで仕事をする。 俺も一緒に風呂に入りたかった。体を求めてばかりだとそういう事だけ と思われたくない。が、手放したくないという気持ちから求めてしまう 自分もいる。 海羽と始まったばかりだから大事にしたい。 今まで付き合ってきた女達とは違う。 ネットで打ち合わせをしていると海羽がベットルームやってきた。 仕事をしている俺をみて出ていこうとしているから、こっちにくるように とジェスチャーした。 海羽はそっと俺のいる場所の反対側に座った。時間が経つにつれて ベットに横になり、気が付くと寝息を立てていた。 打ち合わせが終わって海羽を起こそうとしたが、あまりにも寝顔が かわいかったのでそのままにした。 海羽を起こさないように、ベットから離れてシャワーを浴びにいく。 シャワーから戻ったらすっかり海羽は寝入っていたから俺もベットに 入って海羽を俺に引き寄せて一緒に眠った。 ************************ ふと目が覚めた。 カーテンの隙間から日差しを感じた。 朝??ヤバイあの後寝ちゃったんだ私。 透羽さん怒ってるかな・・・。横を向くと透羽さんの顔があった。 いつ見ても整った顔だなあ・・・。と見とれていると急に唇を奪われた。 いきなりなことにびっくりして固まっていると、 「おはよう海羽。よく眠れたみたいだな。俺を残して・・・」 と更に激しい口づけをする。 「ご・・・・・め・・・・ん・・・・・な・・・さ・・・い・・・・」 キスの合間に謝るのがやっと。 「海羽・・・・このまま抱いてもいいか?」 「////////」 「セックスがしたいわけじゃない。海羽と抱き合いたい。24時間365日 でも俺はいいと思っている。」 真剣な眼差しで私を見つめる。私は黙って瞳を閉じた。 その行為を返事だと解釈して、透羽さんは私の唇に唇を重ねた。 朝という時間を忘れて私たちはお互いの体を求めあった。 透羽さんは何度も何度も私を『愛してる』とささやいてくれた。 私は透羽さんの激しい愛に溺れそうになりながらも必死に意識を失わないよ うにしていた。 私が何度達しても、透羽さんは私を離してくれない。 「とう・・・わ・・さ・・ん・・・もう・・・わたし・・・」 「まだだ。まだ足りない。」 と私を快楽の海に沈めていく。 「どうにか・・なっちゃう・・・」 「もうなってるだろう。とろけた顔をしている。俺なしじゃ生きていけない 体にしてやる」 もう何度目か分からない、快楽の波がやってきた時、とうとう私の意識は 遠のいていってしまった。 ********************************** 海羽の中に残ったまま、海羽は意識を失った。 俺はそのまま意識のないままの海羽の体を愛し続けた。 意識はなくても体は感じるようで、腰をくねらせながら俺を求めてくる。 「ん・・・や・・・・」 ちいさな喘ぎ声も聞こえる。ずっと海羽を抱いていたい。 1人の女にこんな感情は本当に初めてだ。 しばらくして、海羽の意識が戻ってきた。 「透羽さん??」 「おかえり、海羽。まだ俺は達していないよ。お前が目覚めるのを お前の中で待っていた。」 「え??」 と海羽は自分の中にいる俺に気が付く。 「もう少し俺に付き合ってくれ」 と俺は海羽の体の向きを変えて、海羽を攻める。 「やっ・・・あっ・・・・」 『愛してる』『愛してる』 俺は何度も海羽にささやく。海羽は俺を感じ過ぎているのか喘ぐ声しか 聞けない。 海羽は俺を愛してるのか。 海羽の性格上きっと『愛してる』なんて恥ずかしくていってくれないだろう。 「海羽?海羽は俺をどう思ってるんだ?」 と俺にしがみつく海羽に耳元で問う。 「好き・・で・・す・・・す・・・き・・・あっ・・・ダメ・・・」 「好きか。今日はそれで許そう。次は俺を愛してると言ってくれ。 俺ももう限界だ・・・」 と海羽の奥底に俺を打ち付けた。
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