日常その2(海羽&透羽)

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日常その2(海羽&透羽)

翌日、朝から2人でお掃除したりしてまひろと今野を迎える準備をしていた。 午後になって電話がかかってきた。 「まひろ?ついた?」 「海羽・・・こんなところに引っ越ししたの?」 「ん・・・・下に迎えに行くから待ってて」 と私はエントランスまで2人を迎えにいく。 「まひろーお腹は大丈夫?今野も来てくれてありがとう」 「私のことはいいのよ。ここは何?」 「部屋で話すから」 と私は2人を最上階に案内する。 最上階には私たちの部屋しかない。 2人はすっかり固まってた。私も最初はそうだったなあ。 「どうぞ。」 と2人を中に案内した。2人はおじゃましますと部屋の奥へ進む。 「いらっしゃい」 と透羽さんが2人を迎える。 「副社長!」 と今野が叫ぶ。その今野をまひろが見る。 「副社長?」 「驚いた。俺を知っている人が社内にいるんだな。」 「海羽、どういうことなの?」 「まひろ。例の人がこの透羽さんなの。でうちの会社の副社長さんだったの」 2人はビックリしていた。 その時、チャイムが鳴った。まだ誰か来るの?と透羽さんをみると私に 軽くウインクした。 2人玄関にお迎えに行くと、颯真社長と奈菜さんだった。ヤバイさらに2人 固まっちゃうかも。 「もともと2人も来る予定だったんだ。それだったらみんなで仲良くなれば いいと思ってな」 「私も海羽ちゃんのお友達とお友達になりたくて」 と4人でリビングに向かうと、今野が直立になった。 「社長!婚約者の方まで・・・」 「今野君、ここでは社長じゃないからそんなかしこまらないで」 「はい」 私は透羽さん・颯真さん・奈菜さんをまひろと今野に紹介した。 そして、3人にはまひろと今野を紹介した。 「じゃあ適当に始めるか!」 と6人で盛り上がった。 今野も始めの緊張は解けて、颯真さんとも透羽さんとも仲良くなっていた。 まひろも奈菜さんと仲良しになってた。よかった。 数時間経って、みんなが帰るので私と透羽さんはエントランスまで見送る。 「まひろも今野もありがとね」 「また来るね」 まひろは真面目な顔をして透羽さんをみた。 「高科さん、海羽には絶対に幸せになってもらいたいと思ってます。 なので、海羽を泣かせたら許しません」 「まひ・・ろ・・・」 「まひろさん、海羽を悲しませたりしない。でも俺も仕事で家にいないことが 多いから、そんなときは海羽をお願いしたい。」 「透羽さん、私子供じゃないので1人で家にいられますよー」 「我が家も奈菜が1人なので、ぜひお願いしたい」 「颯真もーー」 みんなで笑いあって、また会うことを約束した。 ****************************** キッチンで洗い物をしながら今日を振り返る。 「楽しかった!みんな仲良くなれてよかった。今野が最初かわいそうだった けど・・・」 「自分の会社の社長と副社長がいたらな。まひろさんはステキな女性だな。 海羽の事をよく見ている。」 「まひろはいつも私を助けてくれます。私に自信を持たせてくれます。」 「約束したからな。海羽を幸せにする」 なんかプロポーズみたい・・・。1人で赤面してしまった。 「顔赤いぞ。へんな事考えてた?」 「考えてません。透羽さんくっついてるとお皿が洗いにくいです」 透羽さんは私を後ろから抱きしめている。 「今日は楽しかったが、海羽にあまり触れられなかった。 夕飯は外で食べるか・・・ついでにドレスを見に行ってもいいな」 と透羽さんはぶつぶついいながらどこかに電話をする。 「じゃあ行くか!」 と私を車に乗せてどこかにいく。ついたところはお城のようなところ 「入ってみろ」 と促されてなかに入ってみると、たくさんのドレスが飾ってあった。 「高科様 いらっしゃいませ」 「彼女に似合いそうなドレスを何着か見繕ってくれ」 「かしこまりました。ご希望のお色などありますか?」 「色も含めて彼女に似合うものを出してくれ。使うのは来週末だから直しが必要ないものがいいな」 「かしこまりました」 店員さんは私をじっと見つめると、おもむろにドレスの方に歩き出した。 そして、1着ずつもう一人の店員さんに渡すとその人は 私と透羽さんの前にあるハンガーへかけていく。 合計5着のドレスが並んだ。 「わあ。ステキなのばっかり。」 「着たいはあるか?」 「迷います。透羽さんはどれがいいと思いますか?」 と聞くと、透羽さんも私を見つめてから5着のドレスを見比べて 桜色のマーメイドドレスを選んだ。 「初めて会った時もこんな感じのドレスだったよな」 覚えてくれてたんだ。なぜか嬉しい。 「着てみますか?」 「はい」 と私は店員さんと試着室へ移動した。 やっぱりマーメイドのドレスは体のラインが出ちゃうからドキドキする。 「いかがですか高科様。」 店員さんに案内されて、透羽さんの前に立つ。 「ステキだが、体のラインが出すぎだなあ。この色のドレスで もう少し下半身のラインが控えめなものがいいな」 「私もこのラインは恥ずかしいです」 「でしたら・・」 とまた店員さんはドレスのところへ行って戻ってくる。 上がチューブトップになっていて、下はふわっとしたミモレ丈のドレス。 かわいいなあ。 「では、こちらでまたお着換えをお願いします」 とまた試着室に連れていかれる。 「透羽さん・・どうですか?」 そっと透羽さんの前に立つ。 「いいんじゃないか。ちょっと上が気になるが・・・・」 「肩に羽織るものをかけておけば大丈夫かと思いますよ。」 「海羽はこれでいいのか?」 「・・・・・」 「どうした?他のがいいのか?」 お値段がーーーー。私の買う洋服の何倍??ゼロがいくつあるの?? 私が考えていることを察してか、 「大丈夫。俺からのプレゼントだから」 と透羽さんがいった。 「これに合う小物類も一緒にそろえてくれ。来週の出かける前に  一式着ていくから、いろいろ準備を頼む。それとそのドレスに合う 俺のスーツも準備しといてくれ」 「かしこまりました」 といろいろお願いして私たちはお店をでた。 「透羽さん、お支払いします私」 「いいんだ。俺がパーティーに誘ったんだから。」 「でも・・・」 「されっぱなしは嫌ということだろう?」 「はい」 「2人でいろいろ決めていていけばいい」 「そうしてもらえると、気を使わなくてすみます。私にできることは やります」 「わかった。じゃあ今度ゆっくり決めよう。今日は幸太郎のところで 飯を食って帰ろう」 と幸太郎さんのところにいって夕飯を食べた。
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