現実その2(海羽目線)

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現実その2(海羽目線)

あれから3ヶ月。もうキスマークはない。 透羽さんを想う日々が続く。 もうすぐ、まひろと今野の結婚式。 まひろのお腹もすこしずつ大きくなってきた。 ドレスのフィッティグに一緒に言った時に 「海羽。結婚式の日は、沙織さんとこでによっておめかししてきてね!」 「えっ?」 「夜の式だから、きれいにしてもらってきてね!会社のみんなを おどろかせちゃおうね」 「嫌だよ。」 「ダメ。このままだと海羽が腐っちゃうから。気分転換に  シンデレラプロジェクト第2弾!」 「まひろ・・・」 親友に感謝だな。心配かけてたんだね。ごめんね。ありがとう。 まひろの結婚式の当日。言われたとおりの時間に沙織さんのお店に行く。 「海羽ちゃん。久しぶりね」 「沙織さん、今日もすみません。」 沙織さんはすでに準備万端。 「さて、じゃあまずはドレスから選びましょうか!」 とドレスがたくさん並んだ部屋に案内された。 私が普段着ない色やデザインばっかり。 「沙織さん・・・私、着れないです」 「大丈夫よ。海羽ちゃんはもっと自分に自信をもって!」 「は・・い」 「この前が桜色だったよね?今回はそうね・・・ラベンダー色はどう?」 沙織さんは薄いラベンダー色でふんわりした感じのドレスを見せてくれた。 「かわいいですけど・・・・。もうちょっと大人しめな感じがいいです」 「そう?じゃあねえ。これなんかどう?色はラベンダーがいいと思うの。 さっきのよりは少しタイト気味かな?」 「さっきのよりはいいです。」 「じゃあこれにしましょ!着てきて!」 フィッティグルームできてみた。似合ってなくないかな? 「いいじゃない。次はヘアーとメイクね」 鏡の前の椅子に座らされて次々と違う私になっていく。 「ハイヒールはこれね。で、バックはこれ。 はい!できあがり。今回もいい感じね。海羽ちゃん!」 鏡の中の私は、透羽さんが好きになってくれた私。 でも、透羽さんにはもう会えない。 「海羽ちゃん。じゃあ行きましょ!まひろちゃんと海人が式場で 待ってるわ!」 と沙織さんと私はまひろと今野の結婚式場に向かった。
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