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酷い言われ方をしているが、実は真面目に読んでいたわけではない。やはり、本村に迷惑をかけるのはまずいので、どうにか誤魔化して、一人で現場に行こうと画策していた。
最近は、本村がチビ達を勝手に使用しているので、まず、チビ達から騙さなくてはいけない。
「この事件の発端は、犬と海岸を散歩していた男性が、右足を見つけた事に始まる」
右足は千切れたもので、踝から下だけがあった。
犬の飼い主は、散歩がてら、浜辺で犬にフリズビーを投げて遊ばせていた。そして、やや遠くにフリスビーを投げてしまい、犬の姿が見えなくなったので心配して近寄ると、犬は片方の靴だけを咥えてきた。
飼い主は、犬の口から靴を外し、海に投げてしまおうとした、しかし、掴んだ瞬間に違和感を覚えた。
「靴はランニングシューズで、まだ新しいものだった。でも、そこが違和感なのではなく、靴には中身が入っていた」
靴に砂でも入っているのかと、中を見ると、骨があった。そこで、飼い主は悲鳴を上げて靴を落した。そして、悲鳴に驚いた売店の店員が、走り寄ってきて靴を見て、警察に電話を掛けた。
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