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情報面では、第二公安部が手助けしてくれていて、海外テロ対策を主にしている第六公安部が、千葉と周防が向かった港をフォローしてくれていた。
「公安も協力し合う事があるのか」
「相馬さんの自宅が攻撃されて、皆も危機感を持ったのでしょう」
本村は俺を抱えると車に乗り込もうとしていた。
「二世の腹心、榊原は何をしているのだろう……」
「二世の傍にいるのでは?」
二世の腹心が、ただ傍にいるだけで行動していないとは思えない。
「樹来々に追わせるのは危険だな。消去されそうだ」
「ニコとサンが、鉄吉にボディを作って貰ったので動きました」
ハクは真っ白な鳥の姿になると、俺の肩にとまっていた。
「流動体を使えばいいでしょう?」
「ニコとサンは流動体を使用すると、制御に力を割いてしまうので、能力を出し切れないのです」
どんなボディを作って貰ったのかと、画像を確認してみると、パンダと熊のぬいぐるみであった。それも、俺が昔、着せられていたものと激似している。どこか他人とは思えずに、むしろ嫌悪感が湧いてくる。
ニコとサンは、ぎこちなく歩き、時々喋って笑っていた。
「これ、通信という感じがしないけど……」
「記憶媒体、判断用として、ニコとサンは、自分の脳を腹部に入れました。加倉井さんの設計で、一か月、脳はケースの中で保存可能です」
ニコとサンは単独で行動しても、一か月以内に戻って来なければ、脳が死んでしまう。
「危険だ!」
「ニコとサンは、それでも行きたいのだそうです。生きてきた事に意味がある。そういう自我に目覚めました……」
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