合縁奇縁

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縫い終わり、「ありがとう」と受け取って出て行く彼を家の外まで見送る。 小さくなっていく後ろ姿がピタッと歩くのをやめて引き返してきた。 忘れ物はないはずだけど。 そう思いながら彼の姿を見つめていると、私の目の前まで戻ってきてこう言った。 「もし生まれ変わったら、私と結婚してくれませんか?」 思ってもみない言葉に目を丸くしていると「じゃあ」と彼は私の返事も待たずに帰って行った。
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