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もう僕の話はやめよう。平凡の中の平凡で面白みなんてありはしないだ。それよりもはるかに美しくて魅力的な女の子の話をしよう。
そう、隣の席の雛酉天音だ。僕は今、授業の真っ最中だというのに彼女に見とれてしまっている。
僕は頭を押さえながら問題を解くふりをして、雛酉さんの太ももをこっそりと眺めた。
長すぎでも短すぎでもない理想的な丈のスカートから、ふっくらとした真っ白い脚が、椅子の上にちょこんと乗っかる。
ああこれは聖域だ。美少女の、雛酉さんの、膝とスカートのかすかな隙間にある、誰にも侵すことのできない聖域だ。
この聖域を侵す輩がいるとしたら、僕は全身全霊をかけて叩き潰す。青春の肖像しょうぞうとも呼ぶべき、かけがえのないものなんだ。
きっとクラスの男子どもならわかってくれると思う。
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