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乗れるとはいえ、本来は荷役が役目の動物。のたりのたりと城を出て行きました。
城門をでて少し行ったところで懐中時計を取り出すとすでに5分経過。
「あと5分か」
騎士Cは空を仰いで嘆息しました。
「何も手に入れておらんが、もう帰らねばならんな」
騎士Cは、もう疲れたらしいリャマから降り、手綱を引いて城に向かいました。
「しかし手ぶらとは困ったものだ。さて、何と言い逃れたものか……」
騎士Cが独り言ちると、リャマがつぶらな瞳で首をかしげ、ニッと笑ったような……。
「ふむ、何とかなるだろ」
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