【 第一話: 宮古島へレッツゴー!! 】

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【 第一話: 宮古島へレッツゴー!! 】

 203X年、夏。  俺『佐藤 浩(さとう ひろし)』は、レンタルした旧型アンドロイド『マジカ(まじか)』と一緒に暮らし始めていた。  旧型のアンドロイドは、まだその当時、高価だったアンドロイドを、お金持ちのセレブたちが好んでメーカーに作らせ、量産型も中にはあったものの、主に、セレブ向けに一体物の高価な、人間に近い性能を持ったアンドロイドが主流だった。  そこに、同じ形をした量産型の新型アンドロイドが登場すると、大量生産によるコストカットにより、一般人にも購入できる値段にまで下がってきたことで、徐々に一般の家庭にも普及するようになっていた。  そんな状況の中、俺はこの旧型アンドロイド『マジカ』と暮らしていたのだ。  俺は今日、彼女に大きなサプライズを用意していた。  マジカの喜ぶ顔を見たくて、今日まで内緒にして半年間計画をしていたのだ。 「マジカ、明日から夏休みなんだけど、何か用事ある?」 「ううん。特にないよ。どうして?」 「マジカ、実はさ……」 「えっ? 何?」 「……、明日から俺たち、沖縄の宮古島へ旅行へ行きまーーす!!」 「えっ!? 沖縄!? 宮古島!?」 「そうです!! 明日から二人で飛行機に乗って旅行へ行きまーーす!!」 「えーっ!? 本当!?」 「本当でーーす!!」 「え、やったぁーー!! うれしいーー!! ヒロシと初めての旅行ーー!! 沖縄の宮古島ーー!?」 「そう、宮古島だよーー!!」 「やったぁーー!! ヒロシ、ありがとうーー!!」  マジカは予想通り、俺のサプライズに大喜びだった。  マジカは俺の首の後ろで両手を絡ませ、プルプルと体を振りながら激しく抱き付いてきた。 「でも、ヒロシ、お金は大丈夫?」 「ああ、半年計画立てて貯めておいたから何とか大丈夫!」 「ありがとう、ヒロシ。大好きーー!!」 「ううぅ、ちょっと苦しい……」 「ごめんなさい~、あまりにうれしくって……」 「い、いいよ。大丈夫」 「でも、水着、私持ってない……」 「あっ、それも大丈夫。宮古島は日差しが強いから、水着だとマジカの白い肌が焼けちゃうので、ホテルでラッシュガード借りることにしてあるから」 「それがあれば、海で泳げる?」 「うん。泳げるよ」 「やったぁー!! ありがとう、ヒロシ」  マジカは俺のサプライズ旅行に、子供のように素直に喜んでくれた。  俺も宮古島に行くのは初めてだったので、実は、マジカと同様、心の中ではテンションが上がっていた。  今日、俺たちは、明日の沖縄旅行への期待で、心がドキドキ・ワクワクしながら、二人で楽しい夜を過ごした。
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