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チャーシューにはビール
https://estar.jp/novels/25704697/viewer?page=6
「じゃ、邪美!」
「邪美ちゃーーん!」
京太郎と醤子の叫びは、邪美の所に聞こえていないようだった。
邪美は、タコ糸のついた醤油だれから出されたばかりのチャーシューに、夢中で食らいついているのだ。
「丸ごとだ」
「丸ごとね」
「これは、ビールだな。醤子」
「ビールね。京太郎」
京太郎は、竜に向かって叫んだ。
「あの~。すみません。僕たちにも、チャーシュー、一本ずつ、いいでしょうか?」
「あいよ」
頭上の声は愛想よく一本づつのチャーシューを二人の前に出現させると、にやりと笑った。「秘伝のたれです」
「あの!」
醤子がたまらず声を上げる。
「ん?」
「ビールありますか?!」
「あいよ」
二人の前に現れたのは、瓶ビールの大びん。
アサヒのラガー!!
「竜ちゃん。こ、こんなものを、一体どこで!」
醤子は、いつの間にか竜とため口だ。
そこへ、たまらず、望月先生が、叫ぶ!
「あなたたち!高校生のくせに!未成年のくせに!」
望月先生は、よく冷えたビール瓶をひったくった。
「私を仲間に入れないまま、ビールするのは、絶対許しません!」
https://estar.jp/novels/25695236/viewer?page=8
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