第四夜 夢に見た人形

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第四夜 夢に見た人形

これは私の友人が実際に体験し、私に相談をしてきたお話です。 ※以下友人の名前をゆうきとします。 ある年の3月のお話です。当時ゆうきは12歳でした。 その時が来るまでは、ただただいつも通りの何気ない日々を過ごしていました。 そんなある日、ゆうきは夢を見ました。 夢の中で目を開けると見た事のない屋敷の中に いました。 辺りは暗く、所々にぼんぼりの灯りがついていたそうです。 屋敷の真ん中にある庭には風車がさしてあり、 池があったのを覚えています。 突然廊下を走る子供に手を引かれ、ある部屋に連れていかれました。 そこには大きな雛壇があり、沢山の人形が飾られていました。 その雛壇の前に3人の男が白い袴を着て、黒い布の様なもので顔を隠し、お経の様なものを唱えていました。 その男達の後ろには女性が何人かいて、お葬式の様に暗い雰囲気でした。 いつの間にか子供達の人数が増え、楽しそうに廊下を走り回っていました。 すると突然真ん中にいた男の人が立ち上がり、 「この子はいかがでしょうか?」 と聞き人形を手渡された所で目が覚めました。 そして時が経ち、雛人形が部屋に飾られる事になりました。 普段特に気にもしないゆうきでしたが、その時はふと雛人形を見た瞬間、背筋が凍る様な思いをしました。 あの時夢に見た人形と同じ格好をしていたそうです。 その人形を見ていると、どことなくゆうきの目を見つめ微笑んでいる様な感じがしたそうです。 あのお屋敷の人達は一体何だったのか? この雛人形と一体どんな関係があったのかは未だにわかりません。 第四夜 終わり。
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