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「先生の許可を取って、カーテンの中で彼女は寝ている子とお昼を食べ始めた。その間も小さく声が聞こえてた。」
都貴さんは顔をベッドに埋めた。
そしてそのまま喋りだす。
「体を気遣う言葉、授業の内容、課題の話、お昼ご飯の話…。」
私は思い出した。
その時の声や話の内容も甦ってくる。
―雪乃、どう?少しは楽になった?はいこれ。
―景、ありがと…。まだ少しだるい。
―あっ、いいよ起きなくて。気分良くなったら飲んでよ。
―ん、ありがと。
―ここでついでにご飯食べてっていいかな?
―いいよ。
―そうそう、数学ね、宿題出てさぁ…
私、だ。
見舞いに来た子は。
「隅の席にいた私は…嫉妬と淋しさを感じた。」
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